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2005/08/30

涙そうそう

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涙そうそう 広島・昭和20年8月6日 完全版 [DVD]
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おすすめ平均 star
star余談ですが…
star感動的
star日本人として記憶するべき事実

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祖母の話を思い出しつつ、祖母と一緒に見たドラマ。


「涙そうそうプロジェクト・ドラマ特別企画 広島・昭和20年8月6日 その一瞬まで夢に生きた美しくもせつない三姉妹20日間の物語」


●オフィシャルサイトURL
http://www.tbs.co.jp/nadasoso/hiroshima/index-j.htm


普段は夜遊びが過ぎる私も、広島で生まれ育ったものとして大変興味があり、早々と帰宅。祖母(82歳)と一緒にTV放送を見ていました。そしてこの広島に生まれたことの意味や、生まれてきたこと、それ自体の奇跡を、あらためて感じてしまいました。

こういうと大げさな話に聞こえるかもしれませんが、戦争を知らない私には、ドラマを見ながら並行して祖母が話す言葉の一つ一つが、大変感慨深いものがあったのです。




冒頭にかけては、今現在の広島と当時の広島の様子を祖母と比べては、あそこはこうだった、いまでいうこの地域の、この辺りというのを、確かめあいながら見ていました。

はじめは笑いながら話せていたのですが、、、

2年ほど前に他界した祖父の思い出の品が大掃除の際にたくさん出てきたこともあり、祖母は当時の様子を克明に思い出していたタイミング。それは詳しく当時の様子を語りはじめます。

祖母の話では「当時広島にはほとんど、いやまったくといっていいほど空襲が無く、このドラマのように、一見すると平和な、普通の日常の風景があった」といいます。

ドラマを見ていて、少々綺麗過ぎる?とか思いましたが、そんなことは無いようです。

それにあの産業奨励館の階段の手すりの話は、子供が産業奨励館(原爆ドーム)に入ろうとしたとき、すぐに「よくあそこの階段で、子供たちが遊んでいた」と思い出していたほど、リアルな描写がちりばめられているそうです。

そのなかで、大変ショックな話があります。


もしかしたら、私は、いや、私の父も、この世に生まれていなかった可能性がある。という話です。


これは、今日のドラマをご覧になられた方なら分りやすいと思うのですが、あの産業奨励館前に主人公が住む旅館がありまして、そのすぐ先、現在の広島市民球場のあたりに当時日赤で看護婦をしていた祖母の勤め先である「陸軍病院の分院」があったんだそうです。(祖母の記憶では)


そこに、なんと祖母は、原爆投下、ほんの3ヶ月前まで勤務していたのです。

肺の病気を患い、実家の五日市(現在広島市になっています。そこの地域の山あいに実家があったそうです。)に帰郷していて、8月6日の朝のこと、祖母は母親とともに家の縁側で涼んでいたところ、空が、七色に光ったといいます。

ものすごいスピードで、虹を平たくしたような奇妙な光線が、広島市内方面から、ズズット流れていき、それを見た祖母は、母親にとっさに「あれは普通の光じゃない!」と叫び、風呂場近くの納屋に駆け込んだといいます。

その直後に、ものすごい爆音がとどろき、風呂場の窓ガラスが割れ、それはもう恐ろしかったと。(現在私の実家がある大竹市周辺は、広島市内から約40キロ離れた地点ですが、この辺りでも、振動で地震のように家が揺れたとか、ふすまが外れたとか、そんな話を聞いたことがあります)

当時は今と違い情報が乏しいので、光を見たその後も、ほぼ普段どおりの生活が続いていたらしく、昼過ぎになって、家に帰ってきた親戚のおじさんに「広島が全滅したらしい」という話を聞いたんだそうです。当然そのおじさんも人づてに聞いた話として伝えたとの事です。



3ヶ月ですよ。もし、3ヶ月祖母が病気にならずに働いていたら。いや病気にならなかったら。



今、私はここにいません。生まれてきていないんです。



ショックでしたね。なんだか、広島に生まれ育ち、原爆の話は何度と無く聞いているのに、あまりに身近すぎて。

やはりなんというか。昔の記憶、戦争の歴史という人事ではなく、確実に、今自分が生きているという事に絡んでいるという事実。

生まれてきたことは奇跡なんだと、よく映画の台詞なんかで聞いたりしますが、本当に身にしみてそう感じました。戦後まだ60年しかたっていません。60年です。

ついこのあいだのできごと。

命が繋がっているから、今の自分がいる。

語り部役の西田敏行さんの言葉が、ストレートに心に入ってくるというのか・・・戦争は嫌だと、平和であり続けてくれと、そう思いました。


簡単なことでは無いけれど。今も世界のどこかでは戦争をしていたり、テロの脅威をはじめとして、さまざまな危機に直面しているこの世界の中で、日本だけが平和というのも、もう昔の話のようになってしまいつつある今、このドラマや、祖父、祖母から、証言をしてくださる語りべの方々から伝わる思いを大事にすることで、平和がどうか続いてくれるようにと、心から願ってしまいます。


もうこんなこと、2度と、世界中のどこにも起こって欲しくない。



と・・・。


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